ご挨拶
施設長 神藤高志
平成23年3月に寿宝会で最初の地域密着型施設として、グループホームと小規模多機能型居宅介護を併設した複合型施設として豊橋市の牟呂町に開設しました。その後も有料老人ホーム、定期巡回随時対応型訪問介護看護、地域包括センター、居宅介護支援事業所等を開設し介護の入口である「相談」から「在宅サービス」、「入所サービス」までが途切れなく支援できる拠点となりました。その拠点の中で介護度3・4・5と認定されている重度の方が特別養護老人ホームで生活されています。一言で重度といっても認知症により介護が必要な方、身体的な障害により介護が必要な方、病気により医療ケアが必要な方等様々です。以前に、医療ケアが必要な方で他の施設では対応が出来ないと入所を断られて相談に来られた方がいらっしゃいました。その時は、かかりつけの医師と相談し、施設でも生活が出来る治療方法を検討していただき、入所後も病状を安定させながら生活する事が出来ました。
真寿苑では「利用者様のやりたい事を叶えよう。」と外出や行事を企画し実施しています。海のみえる所で美味しい食事が食べたいと希望された方は西尾温泉にある旅館へ日帰り旅行、名古屋港水族館へ行ってみたいと希望された方は高速道路を利用した企画をしました。しかし実際には「自宅」や「お墓」を外出先に希望される方が多くおみえになります。その背景には、真寿苑に入居される方々のご自宅が、真寿苑の近隣にあり、身近な所に自宅やお墓があるためだと思います。真寿苑を入所先に決めた理由にも住み慣れた地域で暮らしたいという「想い」をしっかり持たれている方が増えてきました。
私たち真寿苑の職員もその「想い」を大切にし、ご家族にも協力を頂きながら自宅への一時帰宅やお墓参りが実現できるよう支援させて頂いています。ある方の支援では「大きいばぁちゃん、おかえり!」「ジュースあるよ!」とひ孫様が走って出迎えて下さったり、またあるご家庭では利用者様百歳のお祝いに親戚が集まってお祝いをされたりと様々ですが、その都度、ご家族の深い絆を感じます。これからも利用者様とご家族の為の外出を続けていきたいと思います。
ご挨拶
グループホーム ホーム長 井上由晴
平成23年3月真寿苑の3階に全18室個室(2ユニット)にて開設しました。高層階という立地を生かして廊下からは自由に出入りが出来るウッドデッキのテラスがあります。そこからは遠く渥美半島と三河連峰が見渡せます。日当たりも良く利用者様の憩いの場所となっています。利用者様が生活する室内は、生活に必要な物に加え、季節に合わせた生花や利用者様が手掛けた作品などを飾り、利用者様と職員の会話のきっかけにもなっています。
法人の基本理念である「すべては利用者様の笑顔のために」を基に、利用者様個々の生活リズムを尊重しながら安心して充実した生活を送ることができる環境を整えています。職員は常に利用者様の目線に立ち、思いを共有し、不自由な部分をさりげなくフォローさせていただくことを心がけています。施設全体で地区のお祭りや防災訓練、運動会等に参加する事で地域の方との交流をもち、個別の外出機会を増やす事で、利用者様一人一人が地域の中で暮らしているという事を感じて頂けるよう取り組んでいます。最近では地域の中に馴染の場所を作るために近所の喫茶店へ定期的に出掛けております。モーニングを注文したり、ゆったり新聞を読まれるなど、喫茶店文化のある土地で過ごされてきた利用者様が、施設の近くにあるお店の常連さんとなる事で地域の方との交流する機会となっています。
東三河のグループホームは「認知症にやさしい街、東三河」を合言葉にして活動しています。真寿苑も地域の一員として、今後も寄り添い、見守る事で、より家庭的な環境を整え、利用者様が安心して暮らしていけるよう努めてまいります。